2008.2.10アップ

ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)による専門家の意見
BfR Expert Opinion No.
032/2005 of 26 May 2005

ドイツのリスク評価機関の意見書から、一部を翻訳しました。ナンチャッテ翻訳ですし、概要部分しか翻訳していないので、専門的なことを知りたい方は原典にあたられてくださいm(_
_)m

Mouse bioassay not suitable as a reference method for the
regular analysis of algae toxins in mussels
 2005.5.25

マウスを用いた試験法は、貝毒の定期検査に用いる方法として適切ではない

 EU域内の市場に出されるすべての食品と同様、イガイなどの貝類も公的な食品管理の対象となっている。下痢やマヒを引き起こす有害な毒があるために、貝類も検査を受けている。これらの貝毒を検出するためには、ドイツでは化学的物理的方法がとられている。それとは対照的に、EUは検査法として、動物実験によって貝毒を検出する方法である、マウスを用いた試験法を命じている。

 以下の文章は、BfR(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所)が、なぜドイツが化学的物理的方法をとるのかを説明するものである。ここでの論点は、法に定められた動物福祉の条項についてだけではなく、科学的議論に重点を置くものとする。

 マウスを用いた試験法は、貝毒の検出において信頼できるものではないと立証されている。マウスを用いた試験法は、健康に関わる毒を十分な尺度では検出しないことが科学的研究によって示されている。比べて、代わりとなる化学的物理的方法は、貝を市場に届かせないようにしているという不平が出るほどの結果を生み出している。

 マウスを用いた試験法による毒の検査結果は、マウスの系統、性別、体重によって変化する。加盟国の試験所間で、同じ結果を再現することができない。さらに、マウスを用いた試験法は、量を明言するのには不適切である。これが、貝毒を最大レベルでモニターすることができない理由である。

 BfRは、貝毒の判定法として、LC/MS法のような化学的物理的分析を用いることを推奨しており、また、陽性の結果が出ていて、なおかつ化学的物理的方法を用いることが含まれないようなかたちで消費者保護のためによりはっきりさせる必要があるとき(法廷でその結果の利用が適当とされた場合などに)、マウスを用いた試験法は、分析の追加のステップとして想定されるのみであるとしている。

 LC/MS法は、国際的に受け入れられた判定基準によって一律に試された、科学的な方法である。すでに、ニュージーランドの食品安全局(FSA)によって公式に認められており、また各試験場のあいだで試みられたテストにも成功している。

 EU食品安全局(EFSA)とは反対に、BfRは貝毒検査法として、マウスを用いた試験法をLC/MS法に置き換えるよう主張する。なぜなら、そのことでより大きな消費者保護が提供され、同時にそれが動物福祉に貢献するものだからである。

(以下詳細は未訳)

 
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