「動物実験自体が必要ないのだから代替法も必要ない」
By C. Ray Greek, MD

現在、「動物実験の代替法」として、人間の培養細胞などを使った新しい安全性試験(いわゆるin vitro試験)の研究が行われており、海外においては、幾つかの試験がバリデーションを経て実用化の段階にあります。また、コンピューターモデルを用いた予測手法や、ヒトを直接研究することのできる新しい試験方法なども研究開発されています。教育における動物実験においても、生きた健康な動物を傷つけたり殺したりしない方法による学習の方法がさまざま存在します。

しかし、人間にとって何らかの物質が安全かどうかを確かめたり、人間の治療法を研究したりするときに、動物実験に偏って研究されてきた歴史自体が誤りであること、また「動物実験の代替法」と呼ぶことで動物実験自体が必要であるかのような印象を与えてしまうこと等々の理由から、私はそれらを「動物実験の代替法」と呼ぶことには実は抵抗があります。

本来は、動物実験自体が、人体実験の代替法に過ぎません。私たちには、動物実験の代替法が必要なのではなく、人体実験の代替法が必要なのだと思います。

ただ、動物実験をなくしていくという目的のために、ここでは便宜上、「動物実験代替法」の呼称を用いてページをつくりました。

naver_matome
以下のリンク集がどんどん古くなっていくので、NAVERにまとめをつくりました。最新のリンクはNAVERのほうをご覧ください。
 
■記事

動物実験を代替しよう John J. Pippin

 
■動向

 

■代替が認められた例

「新規化学物質に係る試験並びに第一種監視化学物質及び第二種監視化学物質に係る有害性の調査の項目等を定める省令第二条の二の規定により厚生労働大臣、経済産業大臣及び環境大臣が別に定める試験の試験成績」について
 

■代替法の評価・認証機関

日本にも代替法のための組織ができました。日本語での安全性試験関連の最新動向は、JaCVAMホームページが一番詳しいです。

JaCVAM(日本動物実験代替法検証センター)(外部リンク)

アメリカ:ICCVAM

ヨーロッパ:ECVAM

韓国:KoCVAM

ブラジル:
 

■国際動物実験代替法会議

  • 第6回 日本にて開催 レポートはこちら

 

■参考リンク

 
■各種代替法関連のリンク

in vitro試験

厚生労働科学研究費補助金成果データベースより
それぞれ検索すると報告書が読めます。いわゆる安全性試験の代替法の動向は、これらの報告書がとても参考になります。

平成9(1997)年度 
  化粧品の眼刺激性試験代替法に関する調査研究
平成10(1998)年度~平成12(2000)年度 
  in Vitro試験法を用いた化粧品の安全性評価法及びその国際的ハーモナイゼーションに関する研究
平成13(2001)年度~平成15(2003)年度
  動物実験代替法の開発と利用に関する調査研究
平成16(2004)年度~平成18(2006)年度
  安全性評価のための動物実験代替法の開発及び評価体制の確立に関する研究
平成18(2006)年度~平成20(2008)年度
  化学物質リスク評価法の国際的バリデーションに関する研究
平成19(2007)年度~平成21(2009)年度
  動物実験代替法を用いた安全性評価体制の確立と国際協調に関する研究

PDF動物実験代替法のバリデーション方法と行政的受け入れの現状

高機能簡易型有害性評価手法の開発(NEDO)
「高機能簡易型有害性評価手法の開発」(事後評価) 分科会(NEDO)

ヒト幹細胞産業応用促進基盤技術開発/ヒトiPS細胞等幹細胞を用いた創薬スクリーニングシステムの開発
(旧名称:iPS細胞等幹細胞産業応用促進基盤技術開発)(NEDO)
「ヒト幹細胞産業応用促進基盤技術開発」(中間評価) 分科会(NEDO)

実験動物に頼らない毒性試験
(A. M. ゴールドバーグ/T. ハルトゥング 日経サイエンス2006年5月号)

日本薬理学雑誌  特集:薬理学における代替動物実験の展開

構造活性相関(QSAR)、カテゴリーアプローチ

コンピュータによるQSAR(定量的構造-活性相関)についての情報(富士通)

構造活性相関手法による有害性評価手法開発(NEDO)

上記委託先であるNITEのサイトより
構造活性相関に関する取り組み

生態毒性予測システム「KATE(ケイト)」

カテゴリーアプローチによる化学物質の生物濃縮性予測に関する検討結果の公表について(NITE)

その他、in sillico

細胞・生体シミュレーションプロジェクト(文部科学省)

トキシコゲノミクス・インフォマティクスプロジェクト(TGP2)
代表研究者:大野 泰雄(医薬基盤研究所)
主要研究機関:医薬基盤研究所、製薬企業13社
「本研究では,非臨床試験・臨床試験の効率化を目的に,ヒトへの外挿性の向上を目指し,(作用)メカニズムに基づいた安全性バイオマーカーの研究,動物とヒトとのブリッジングの研究およびレギュラトリーサイエンスの基盤整備を推進する.」

Computational Biology Research Consortium(旧生命情報科学研究センター(CBRC))
設立目的より:
計算によるアプローチは、現在行われている分子生物学実験を完全に代替することはあり得ませんが、必要となる実験の量を減らすことにより、コストの軽減、開発時間の短縮、倫理・安全問題の解消などに貢献して、21世紀のバイオテクノロジー産業の基盤を支える技術となると大きく期待されています。

医薬品開発でファーマコメトリクスが加速‐数学的手法で薬物動態を予測 
2009年12月8日 薬事日報

Virtual Physiological Human
コンピューター上のバーチャル人間モデルをめざす

シミュレーター、マネキン

安久工機 http://www.yasuhisa.co.jp/
「安久工機の人工心臓の血液循環シミュレーターは、医学研究で実際に動物実験をする前に、このシミュレーターを使って、実験データを観測することができる。『そのため、動物実験の回数を減らすことを可能にした』(田中隆社長)という。」

SIMULAB 外傷訓練用マネキン「TraumaMan」など

Aboud Humane Model for Surgical Training (動画)
死体に人工血液を送りこみ、手術手技の訓練に使う。脈の速さや圧力などは調節できる。

SimClub
TestChest

マイクロドーズ(MD試験)

NEDOマイクロドーズプロジェクト
[PDF]厚生労働省:マイクロドーズ臨床試験の実施に関するガイダンス

ヒトを研究する

バイオバンク

脳バンク

DECIPHERing human disease 病因解析のためのデータベース

国際 HapMap 計画 ヒトの病気や薬に対する反応性に関わる遺伝子を発見するための基盤を整備するプロジェクト

サージカル・トレーニング

医療技術の向上のために献体の活用を
献体で医療技術のトレーニングを行う。NPO法人「MERI Japan」の活動について

MERI(Medical Education&Research Institute)

重複する試験の回避

【EU】REACH 規則 第III篇 データ共有及び不必要な試験の回避(環境省仮訳) 

OECD

OECD、不必要な動物実験の廃止に合意 2000/12/19
試験方法の制限的な国際利用の原則および基準について合意 2002/3/21

代替法関連企業

J-TEC 研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズ LabCyte
HμREL CORPORATION  ロレアル出資
トランスパレント Cell-able(ヒト肝細胞・創薬スクリーニング)
リプロセル ヒトiPS細胞由来拍動心筋細胞

医療機器などの安全性試験における代替法

医療機器・細胞組織医療機器の品質・安全性
2008年のレポートですが、代替法の状況についても触れられています。

教育における動物実験代替法こちら

使用する動物数の削減

InVivoStat (英語)使用する動物の数を削減するための統計ソフトウェア

戻る