以前ご紹介した際は、あまり耳にすることのなかったARRIVEガイドラインですが、最近国内でもちらほら名前を耳にするようになりました。論文投稿の際に、動物実験についてこれこれのことは書きなさいということが書かれている指針です。
動物の匹数やら性別やら、果ては種まで、情報がきちんと書かれていない論文が多すぎ、論文の再現自体ができないことが問題になっていることが背景にあってつくられました。
日本実験動物協会の情報誌「LABIO21」2015年10月発行号に日本語仮訳が掲載されており、修正されたのち、イギリスのNC3Rs(国立3Rセンター)のサイトに日本語版として載る予定だそうです。
ここのページに各国版が並んでいるので、この中に日本語訳も載るということだと思います。
https://www.nc3rs.org.uk/arrive-guidelines
この中にあるように、苦痛の軽減を含めた実験処置、ケージまたは住居のタイプ、床敷の材料、同一ケージ内の動物の数、飼養条件(環境エンリッチメント等)まで書かれるようになれば、論文からも少しはウェルフェアに関する情報が得られるようになるのかなと思います。