先日、国立感染研の安全性を考える会の第7回総会があり、時間の都合で記念講演のみ聞いてきました。「感染研の安全性に関する説明会の意義と今後の運動の展望」と題して、会長の鈴木さんがお話されました。
会も、これまでとは論理転換を行って、バイオセーフティレベル4(いわゆるP4)の病原菌を扱える施設は、日本でも国内で発症したときの検査のためなどに必要だが、だからこそ、このような住宅密集地で行ってはならないということを主張していかなければならないとおっしゃっていました。大変現実的で、またバイオハザード対策の遅れている日本にとって重要な指摘だと思います。
(私の場合はさらに、動物への感染実験は「なし」でお願いします!というのが入りますが)
biosafety.gifまた当日は、冊子「バイオセーフティ~国立感染症研究所と住民の対話」が配布されました。
この冊子は、去年、ほかの予定が重なってしまって参加できなかった国立感染研の住民説明会の内容を冊子にしたものです。すごく行きたかったので、詳細が冊子にされたのはとてもうれしいです。
読んでまず驚いたのは、住民との話し合いは、これが始めてだったということです! 信じられない……。さすがに東日本大震災があって、こういった会を持たざるを得なくなったということなのでしょうが、それにしてもあまりに住民無視ではないでしょうか。
説明会でされたやりとりは主に災害時対策などですが、「実験動物の逸走についてはどうか」という質問に対して、感染研は、高さ40センチの「ねずみ返し」の板をつけているから大丈夫と回答しています……。
うーん、野生色のびょんびょん子マウスたちを飼っていたときなんて、高さ30センチくらいのプラケの天井に飛び上がってドスドスぶつかっていたから、40センチなんて余裕で飛び越えると思うのですが~~~。天下の国立研究所が、ねずみ返し1枚で大丈夫と考えているのはいかがなものなのでしょうか。
感染実験は、外までに8枚の扉があるそうですが。
冊子は、税別300円で頒布されているとのことで、こちらでも購入できるようです。
http://honto.jp/netstore/pd-book_25382959.html