実験動物の保護についてですが、2010年のEU法の改正によって、EUでは加盟国が国内法の改正をしなければいけない状況で、その期限がどんどん近づいてきています。その中でも、イタリアの法改正の状況について、Natureがニュースで紹介しているのを教えていただきました。
Italian scientists fight tightened rules on animal testing
http://www.nature.com/news/italian-scientists-fight-tightened-rules-on-animal-testing-1.10986
もちろんEU法以上に厳しい規制をもっていた加盟国は、法改正後もそれを継続してもOKなのですが、イタリアでは、以前はなかった規制ももりこもうとしているとのことです。法案には、霊長類、犬、猫の実験用の繁殖の禁止や、麻酔なしで行われる動物に痛みを引き起こすような実験も禁止が含まれているとのこと。記事の時点ですでに下院を通っています。
でも、類人猿の実験利用はEU法で禁じられているのに、このイタリアの法案では類人猿・犬・猫を実験に使える場合を、新薬開発のために試験が義務付けられているとき、人間の健康増進のためであるときとしているので、何だか変だなと思ったら……やはり疑問点として書かれています。
そして、研究者側の、「必要以上に厳しい規制によって実験ができなくなる」という主張は、どこの国も同じですね……。
医者の議員が出てきてひっくり返そうとしているところも、どこかの国そっくり……。
今月末、一体どうなるでしょうか。
ちなみに、法案提出者はこちらの方↓で、「アニマルライツ・アクティビスト」との紹介。現時点では、「前」観光相です。
伊観光相はトラがお友達、戯れる映像がネットで話題に
http://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-21946320110629