「サイエンティフィック・アメリカン」誌といえば、それほど科学大好きっ子じゃなくても名前くらいは聞いたことがありそうなアメリカの老舗科学雑誌ですが、どうしちゃったのでしょう、チンパンジーの医学実験利用を終わらせるべき時代がきたと書いてます! 
Ban Chimp Testing
Why it is time to end invasive biomedical research on chimpanzees

http://www.scientificamerican.com/article.cfm?id=ban-chimp-testing
保護団体もさっそく取り上げています。
Scientific American Calls For Ban On Chimpanzee Experimentation
http://ida.convio.net/site/MessageViewer?em_id=20881.0&printer_friendly=1
「実験は、ボビーの初めての誕生日の直後から始まりました。ボビーは、19歳になるまでに250回も麻酔をかけられたのです…」という「サイエンティフィック・アメリカン」誌の記事の出だしは、以前、リンクだけご紹介したマクラッチー紙のチンパンジーに関する特別レポートにもとづくものです。
さらに、このレポートは、保護団体のIn Defense of Animals(IDA)が、情報公開に関する5年間の法廷闘争に勝利して手にしたNIHの資料を提供したことによるものなのだとか。
http://www.mcclatchydc.com/chimps/
以前、こんなの↓も紹介しましたが、いったい幾つ裁判やってるんでしょうね、もうキャッチアップしきれませんよ、海外情勢^^;
アメリカ:情報公開をめぐる裁判でアニマルライツの団体が画期的勝利
また、チンパンジーの医療記録と論文の記載が食い違っており、科学的不正が行われている可能性もあると、アメリカ 医学研究所においてIDAは証言しているそうです。
「サイエンティフィック・アメリカン」誌には、2008年にグラクソスミスクラインがチンパンジーの利用を止めると発表したとも書かれていました。
4月に超党派の議員が集まって類人猿の実験利用を禁じる法案が提出したせいだとは思いますが、映画『猿の惑星 創世記』も、まるでその法案のプロモーションのためであるかのような切ない内容だし^^;、アメリカは今チンパンジー保護へ大きく動き始めているのでしょうか?
「サイエンティフィック・アメリカン」誌は、禁止されない場合でも、もっと厳しい規制が必要だと言っています。
ちなみに、実際の「実験」(今となってはもはや括弧付き)についての映画「プロジェクト・ニム」(Project Nim)も、東京国際映画祭でみることができるそうです。今月の25日、27日の2回です。
「プロジェクト・ニム」(Project Nim)
http://2011.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=205
映画祭というのは、映画配給会社への映画の売り込みの場でもあるそうなので、どうか、どこかの会社が配給を決めてくれますように~と願っています。(→日本だとワーナーになるはずなんじゃないかとの情報あり。みんなで要望しましょう♪)
観た方によると、実話なので心がかきみだされるとのことでした…。(涙)
追記:
ニムの映画については、映画評論家の町村さんがラジオで話している音声を下記のページで聞くことができます。
http://www.tbsradio.jp/kirakira/2011/07/-3.html
また、類人猿の実験利用を禁じる法案というのは、the Great Ape Protection and Cost Savings Actのことです。
参考: