第27回動物愛護部会、傍聴してきました。
また8週齢問題で、「振り出しに戻る」みたいな議論をしていましたね(ーー;
しかも今日は、全国ペット協会・太田さんが、何週齢で引き離すと問題が出てくるのかを「実験してほしい」とか言い始めちゃったもんだから、オィー!!みたいな^^;。しかも環境省の予算でやってほしいとまで言ってました。
もうびっくりで、傍聴席でフリーズする人間約1名。(わたくし)
そういう実験は倫理的な問題からもうできないんだって話は、小委員会ですでに出ただろーッ!と思ったら、愛玩動物協会・臼井先生が、そういう動物実験は非倫理的で、もうできないんだという説明をしてくれました。
よかったーーーー!!
(早期に引き離した子は、飼育に適さない犬になってしまう可能性があるわけで、そんな状況を人工的につくることは許されないんですッ)
さらに、林座長が、「疫学研究でするしかない」と助け舟。
ほんと。臼井先生も大きく同意していたけど、私もそう思います。
いま現実に8週齢の前に親から引き離されている子たちがいるわけで、その子たちと、そうではない子たちの追跡調査で比較研究すればよい話です。
早期引き離しのパピーミルでそういう研究に協力してくれるところがあるかどうかという問題は残ると思いますが…
もしくは、いま問題のある子たち・ない子たちの履歴をさかのぼる研究でもいいかもしれません。
ここでちょっと言いたくなるのは、そういう研究は「実験」とは言わないです、「疫学」です!!ってことですね┐(´へ`)┌
太田さんも、本当に実験してほしかったのかどうかはわかりません。単に「研究してほしい」という意味だったのかもしれないです。「実験」と「疫学」の区別がついていなかった可能性はあります。
犬や猫を「ワンちゃん・ネコちゃん」と呼ぶペット業界の実態が、実は「動物実験しろ」じゃ、あまりにイメージ悪すぎでブログに書いていいのかすら悩むところなので、ここは善意の解釈をしておきたいと思います。
「実験」と「疫学」は発想が根本的に違うのですが、案外混同されているのかもしれないです。
というのは、福島原発20キロ圏内の家畜を「実験に」という話でも、説明はまるで疫学みたいなことを言っていたからです。一体どちらなのか?とトリッキーなものを感じました。この場合は、両者を意図的に混同させていたのかもしれないですが、もともと一般の人には違いはわかりにくいところなのかもしれません。
原発事故の人への影響を調べる調査も、「人体実験だ!」と非難ゴーゴーだったくらいですし… (調べないなんてありえないと思うんですが。)
と、話がそれましたが、8週齢問題は、臼井先生が「8週齢なら臨床的に診て(見て)わかる」と言っているのが、もう決定的根拠でいいんじゃないかと感じます。見てわかることは大事だと思います。ちなみに、見る場所は歯で、8週齢ならほとんど全ての犬で乳歯が生えそろっていたが、7週齢だと生え方に個体差があったという文献があるのだそうです。
もちろん、歯が生えそろうのが早い子の場合、8週に満たないことが見抜けない事態は想定されるわけですが、でも基準をつくるなら、遅い子合わせにするべきなんじゃないでしょうか?? 発育の早い子合わせにしようとするのは、発育の遅い子の福祉は切り捨てるという発想だと思うのですが…。社会化期が終わる時期のことを考えれば、本当は引き離す時期はもう少し遅いほうがいいのだから、遅い子合わせにして何か問題あるのかなと感じてしまいます。
(いや、そりゃ、商売上のモンダイはあるんでしょうけど……;;)
それに、歯が生えそろうということは、離乳期の終わりですよね…。じゃあ、基準を「歯が生えそろってから」にするかといったら、私が授乳して里子に出した子みたいに、生えない歯がある子もいるかもしれないですよね…というのは屁理屈だろうか、ウーン。
追記)ただ、私の考え方はもともと、8週齢規制だけではだめだという考え方です。今より長く親につけておくということは、劣悪な施設を改善しなければならないし、「大きくなると売れない」がもし本当なら、流通の期間もなるべく短くするよう促す必要があると感じます。(セリ市だの店頭販売だのに時間かけてる余裕あるのか?ブリーダー直にしてください~みたいな。ショップは仲介業に変貌する手もあると思います。)
今日は動物実験施設についてもアンケート調査結果が発表されたので、またその件でもブログ書きます。