9 月5日日曜日、旧陸軍登戸研究所の見学会に参加してきました。ものすごく暑い日でした。ブログに書こうと思っていて2ヶ月も経ってしまったのですが…でもたった2ヶ月前が、あんなに暑かったなんて。なんだか信じられない…くらい、暑い日でした。
場所は、明治大学生田キャンパス内。旧陸軍研究所のあった場所が、いまは大学になっているんですね。
見に行こうと思ったのは、この巨大な実験動物慰霊碑があるからです。
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裏。
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広尾の鼠塚もかなり大きいですが、これもとても大きいです。こんなに大きいので、名目は実験動物慰霊碑だが、本当は人体実験された人たちの慰霊碑でもあるのではないか…とも言われているそうです。
といっても、この研究所で人体実験されていたという説は確証のある話ではないそうで、ここで研究された生物化学兵器が大陸へ送られて、731部隊で人体実験に付されていた…とのこと。
ここで使われていたのは、イヌ、サル、モルモット、ブタなどだったそうです。
いただいた見学会のしおりには、それほど多くの動物実験がされていたわけではないとも書かれています。それなのにあの立派な慰霊碑は…確かに妙な感じがしてしまいます。
この登戸研究所は、旧日本軍の秘密戦・謀略戦に関する研究をする所だったそうで、動物実験のほかにもさまざまな研究がなされていました。諜報グッズの開発とか風船爆弾とか殺人光線とか・・・。中国で使うための偽札を刷ったりもしていたそうです。
明大内に資料館もあって、見ているとなんだか、研究内容は、今となっては荒唐無稽に思えるものもありました。時代だからでしょうか、戦争だからでしょうか。
ここは秘密の研究所だったので、中で働いている人たちも、隣のエリアで何をやっているかを知らなかったほどだそうです。そして、自分の研究が、何のための研究の一部であるのかすら、知らされなかったのだとか。働いていた人たちの多くは、戦後の今もかたく口をとざしているそうで、歴史の重さを感じてしまいます。抹殺された研究所の歴史を掘り起こしたのは高校生たちだったようですね。
見学コースの説明はとても懇切丁寧で、行ってよかったと思いました。知らなかったことばかりでした。
ただ…場所は明大農学部。動物実験については、いまでも行われているんですよね。なんと、慰霊碑は今でも現役なのでした。