とある研究に対する「なんの役に立つんですか?」というツッコミが話題になっているらしく。
http://d.hatena.ne.jp/m0612/20100414/p1
コメント欄も絶賛の嵐になっているんだけど、ウーン???と思って何日も頭から離れないので、やっぱりちょっと書いちゃう。
だって、もし私みたいな人間が「その動物実験、なんの役に立つんですか」と聞いたら、それは本気で批判していると思っていただいてかまわないわけだけど、このアナウンサーが苦笑して突っ込んじゃった理由は、そういう批判的な問いとは別のところにあるよーな気がしてならないワケで・・・。
もし、魚にも右利きや左利きがあるって、さかなくんが発見したのなら、みんな「すごいねー!」って言うような気がしますしね。
たぶんこれってそうじゃなくって、「なーんだ、大学教授ってこんなことやってるのか」的な落差が笑えるからこういうツッコミをしたんですよねぇ、このアナウンサー??と感じたのですが。違うのかなー
もちろん、大真面目に批判しようと思えば、「税金や、公的な研究設備や、大学教授の勤務時間という貴重な資源を投下してやるような研究でしょうか、必要なら趣味でやって下さい」と「仕分け」的批判もできるんだろうけど、やっぱり人情的に先に来るのは、苦笑じゃないかと思うんですよねー。(番組的なノリも狙ったんだろうけれども)
それともここは、表向き「すごいですね」と言っておいて、陰でこっそりイグ・ノーベル賞に推薦しておくのが大人の対応ってやつなんでしょうか~。(マジでとれそうな気がするとか思うのは私だけ?)
別に、ノーベル賞(権威)よりイグ・ノーベル賞(笑い)の方が好きだし、この発見のすごさ・面白さもわからなくはないけど(でもそこまで観察した魚を日干しにするところは理解できーん、とゴネてみつつ)、世間が「大学の研究」に期待しているものと、この研究のわかりやすい感じのレベルが乖離していたのは事実なのではないかと思うんですよね。
確かに、「大学の研究」が何かの役に立つものだという先入観もあったから、そういう表現になってしまったのかもしれないけど。でも、言いたかったことは違うんじゃないかと。
あ、でも。
これはマジメに考えちゃったんですけど、趣味で変な実験されるよりは大学の動物実験委員会の管理下で行われた方がもちろんいいに決まっています。魚は、指針類の対象にはなってないけど、でも、そういう方向に行くべきですよね。(そう考えると、この実験の場合も、真面目な研究意義を書けるだろうと想像してしまうのですが)
自分でうっかり書いてて怖いけど、いまの日本って、誰でも趣味で実験できるんですね。恐ろしすぎる。
さすがに哺乳類・鳥類・爬虫類で侵襲的な実験をしたら、動物虐待にあたるだろうけれども。でも魚を日干しにしてもおとがめなし・・・。
食用以外でそんなことをしている人が近所にいたら、やっぱり不気味だろうな。そう思うと、何事も不思議ではなく感じられる研究機関って、特殊なエリアですよね・・・。(って、結局結論はそこかい!?(笑))