「ボツリヌス毒素タイプA」と言われるとムズカシい感じがしますが、要するに「ボトックス」です。シワとりです。
開発のときの動物実験だけではなくて、製造ロットごとの安全性確認のための動物実験が行われていますから、使われる量が増えれば増えるほど、動物実験が増えます。行われているのは、マウスのLD50です。
日本語でなにか資料がないかと思ったら、ロシェの下記の代替法のページに、マウスが窒息死に至るまでの様子が書かれていました。
「リアルタイム細胞ベース毒性試験は、動物実験を伴う医薬品開発や安全性確認試験の代替試験法となり得るかもしれない」
http://www.roche-biochem.jp/biochemica/bionews_files/no_113/HTML/r_113_2.html
でも、どこかで読んだことがあると思ったら、その部分の出典はHSUSの資料ですね orz
製薬会社が動物保護団体の資料を引用するのか~~ すごいなああああ。アメリカの団体は…
(ちなみに、ボトックスで稼いでいるのはロシェではなく、アラガンという会社です。使ってる人は宣伝文句に入っているから知ってると思うけど。)
ニュースは、アメリカNIHが、ボツリヌス製剤の動物実験代替法開発にも補助金を出すことになったという話です。シワとりに何万も払う感覚はよくわかりませんが、政府がお金を出すって、やっぱりものすごい需要があるということなんだろうな・・・。グラントは、中小企業向け資金のようですが・・・。
Development of In-Vitro Assays to Assess the Potency of Botulinum Neurotoxin Type A (STTR [R41/R42])
http://grants.nih.gov/grants/guide/pa-files/PA-09-178.html
Development of In-Vitro Assays to Assess the Potency of Botulinum Neurotoxin Type A (SBIR [R43/R44])
http://grants.nih.gov/grants/guide/pa-files/PA-09-179.html