非常に珍しいことだと思うのですが、「科学技術に期待すること」について、国が意見募集をしています。
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意見募集:先端的研究を推進して実現してほしいこと
https://form.cao.go.jp/cstp/opinion-0004.html
※募集期間:平成21年6月12日(金)~7月12日(日)
【ご意見の例】
・(分野:医療・健康・介護)10年後には、自宅に居ながらにして健康チェック(人間ドック)ができる。
・(分野:安全・安心)15年後の日本では、震度5以上の大きな地震が事前に予知できる。
・(分野:環境・エネルギー)20年後、月の太陽光発電所から地球に電気エネルギーが送れるようになる。
・(分野:その他)さらに多くの日本人ノーベル賞受賞者が輩出されている。
・(分野:その他)日本人研究者により、もっと具体的に宇宙の起源が解明される。
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うーん、珍しいです、研究費の配分で意見募集、しかも事前にですから。
しかもこれ、総額2700億円におよぶ「世界最先端研究支援強化プログラム」の配分先を決める際の参考にするそうですから、けっこう具体的なのでは?と思います。
下記の記事にもありますが、研究費というものは、国と研究コミュニティのあいだで勝手に話が進められて配分されているわけで、国民の意見が事前に取り入れられるなどということは絶対にないわけですよね。(だから、消費者が別に求めてはいないと思われるクローン牛の研究などができてしまう)
それを思うと、この意見募集の結果がどれくらい参考にされるのかはわかりませんが、意見を聞くこと自体が非常に画期的なことに思えます。
ぜひ、「○○年後には多くの動物実験代替法が開発され、生きた動物を苦しめたり犠牲にしたりしなくても医薬品開発などができるようになる」などなど、動物実験を減らすための意見を多くの人に送ってほしいです。
科学技術:期待すること…国民から意見募集
http://mainichi.jp/select/science/news/20090613k0000m040103000c.html
毎日新聞 2009年6月12日