サルノホネ―私たちの動物実験サルノホネ―私たちの動物実験
作者: 荻野 昴
出版社: 文芸社
ネットで見た本の写真のオビに、「私たちの仕事を褒めないでください」とありました。サブタイトルは「~私たちの動物実験~」。動物実験を扱った本のように見えるのに珍しいな……と思い、さっそく買ってみましたが、実は小説でした。
動物実験が当たり前のように出てくる小説は多いけれど、動物実験をすることについての心理的な問題をテーマにした小説は、意外と少ないですよね。(現実には心理的葛藤などない人たちがしているから…が理由だったら嫌だなぁ。でも葛藤あってほしいと願うのも素人なのかもなぁ)
私は、このオビのキャッチコピーを、動物実験に関わったことのある人が考えたのだったらすごいな~と思ったのですが、でもどうもその点は期待はずれだったのではないかと思います。
内容も、多分本当に研究所勤めの人が読んだらありえないこと続きではないかと思うのですが、でも小説的には面白いテーマです。
この作者が投げかけたいところというのは、現実にはどうなのか…とやはり考えてしまいますが。