人は何故、人を殺すのか―若者らの罪悪感、反省心のない「器物破壊化」殺人の実態と背景を探る

人は何故、人を殺すのか

作者: 田代 則春

出版社: 文芸社

サブタイトルがすごくて、「若者らの罪悪感、反省心のない『器物破壊化』殺人の実態と背景を探る」。弁護士さんの書いた本です。

最近の青少年による殺人の「軽さ」については、やはり報道などを見ていて感じるところですが、それを、ちゅうちょなくモノを壊すように人を殺す「器物損壊化」殺人として分析している本です。

犬や猫などの小動物を殺すことについても、「器物損壊化」殺人を起こす兆候としてとらえています。動物は法律上はモノですが、動物愛護法の登場によって状況が変わりつつあることにも触れられていました。

ただ、、著者の人も批判を恐れず述べていると書いてありましたが、愛玩動物を殺した子どもに対しては、そのことを責めず、同じ動物をまた飼ってあげてほしいとありました。愛玩動物と心通う体験をさせることが大切という考えのようです。

責めるだけでは解決にならないだろうことは私も感じますが……でもそこで温かく見守ることのできる家族だったら、最初の殺傷もなかったのではないか……と正直思いました。子どもを変えたかったらまず親が自分を変えなければならないと思いますが……ちょっと本を読んだりアドバイスをされたくらいで変わるのか?と思ったりして……(不信感)

日本はまだ動物虐待の「治療」という側面にまで議論が到達していないので、なんとも申せませんが。。はい。