学生時代の名物先生がお亡くなりになったというメールが同窓会のメーリングリストに流れました。なんと若い死でしょう・・・とても驚きました。


習ったことは動物のこととはまったく関係ない分野ですが、でもときどきこの先生の言葉を思い出すことがあります。


20歳かそこらのころ、「抑圧の移譲」という言葉を習ったのですね。会社で上司が部下を叱る、そうするとこんどは部下は妻を叱り、妻は子供を叱り、子供は犬を蹴飛ばす、っていうのが、その説明の例だったんです。(簡単に言えばです、念のため・・・。)


動物って一番弱者じゃん!>< と、もちろん先生は説明したかったわけではないですが(^_^;、動物虐待などに関心を持っていると、なんとなく時折思い出すんですね、この例を。


動物虐待もいけないことだとわかってもらうために、罰則もどんどん適用されるべきだと私は思っていますが、でもその暴力の裏には何らかの原因(もしかしたら社会構造までも)があるかもしれないと、常に頭に入れておかなければならないとも思います。


関係ないのですが、先生が話していたことでもう一つ思い出すのは、


「生まれついての能力の差というのは仕方がなく、どうしようもない。ただし、能力が高く生まれついた者は、そうではない者も含めた、社会全体のためにその能力を使うべきである。私の知っている者(学生時代の?)の中にも能力の高い者がたくさんいるが、みな私利私欲のためにその能力を使っている」


ということです。めずらしくキッパリ具体的な誰か(?)を批判しているのでとても印象に残りました。先生の学問は、社会の不平等をなくすための学問であられたのかもしれませんね・・・


私利私欲もないが能力もない教え子は、せめて能力の高い人たちに弱者にも目を向けてほしいと願う日々です。


ご冥福をお祈りいたします。