「4Rの指針はご存知か?」と実験関係者が実験に疑問を持つ人に言っているのをみて、また大げさな「我々はちゃんと行動している」説がばら撒かれている・・・と絶望的な気持ちになりましたので、思わずレスをつけたものをそのまま転載しています。(自分の文章だもの、転載OKよね・・・)


明日環境省のパブコメ結果公表で、ナーバスになっているときなので、長文申し訳ないですけどね・・・ほんとにね・・・




日本の指針はまだ未制定です。文部科学省のものは、
素案がパブリックコメントにかかったばかりですが、
しかも、素案にも3Rまでしか入っていません。
厚生労働省のものは素案が出てきたばかりです。

また、いずれも3Rまでしか入っておらず、
4つめのRは入っていません。
もともと、日本ではResponsibilityはあまり語られていないと感じます。

(Responsibilityを入れたがるのは、北米系の実験者ですよね? EUでは、実験の責任は国家にあるので(国による承認制など)、施設の長に責任がある北米とは考え方が違うと聞いています。日本はある意味、個人の責任で勝手にできる仕組みなので、Responsibilityの重圧はもっとあっていいはずだと思いますが・・)

指針に関しては、ずっと検討作業部会を傍聴してきましたが、
はっきりいって、実験関係者側は、「規制してくれるな」という態度がありありで、とうてい「行動」する人たちとは思えませんでした。超・有名な先生方だと思いますが、現実はあんなものだと思います。実際出てきたものを見ても、かなり欧米に比べ内容的に劣っていると思います。
(欧米では法律なので、指針でしかないところがまたレベルが低いと思いますが・・)

また3Rについても、実際の実験計画では、
動物数の算出根拠などを詳細に検討させたり、
動物種の選定根拠などを書かせたりしているところは
まだ少数ではないでしょうか?
「代替法の検討をしたか」に○か×だけで答えさせるなんて、本当に検討させたとは思えません。
実際の実験計画書を見て、こんなんで「ちゃんとやっている」なんて大見得切られていたのか!と愕然としました。

計画書や実験委員会の望ましいあり方も、日本では公式に決められたものがありませんし、まだ、それぞれの施設が井の中の蛙になって、「ちゃんとやっている」と思っているだけではないかと感じます。

そもそも技術者の方々って実験計画書を見せてもらっていますか?
文部科学省の指針(案)を見ても、情報共有については技術者はないがしろにされていると感じましたし、もっと発言するべきではないかと思いました。

長くなってしまいましたが、日本ではまだまだ「行動」は一部で少し動きがあるくらいだと思います。
今の隠匿体質、規制忌避体質では、とても国民の批判に耐えるものではないと感じます。

(因みに私は、動物で実験しましたといわれても、それで安全と信じるのは「宗教」に感じられます。とても怖くて飲めません・・・)