http://www.uplink.co.jp/corporation/
先日、この映画を是非見てくださいと言われました。どうやら工場畜産も出てくるらしいので。せっかくブログをはじめたので、「ブロガー割引」で見てきました。「企業」というものが、どれだけ「人格障害」を起こしているか、その活動が地球環境を破壊し、人権侵害を行っている現実を描いた、けっこうハードな映画です。


正直、長く感じました。最初はなんとなく抽象論で終わっちゃうのかな・・・という不安もあったのですが、だんだん企業の悪行の具体的な事例が出始めて、やっぱり途中でかなり「お先真っ暗」な気持ちに……。(どよ~ん、、ですよ)


工場畜産の問題についてもやはり少しでてきました。アメリカの牛に使われているモンサントの成長ホルモン剤が、カナダや欧州では禁止されており、そのことを報道しようとしたテレビ番組に圧力がかかった事件にはけっこう時間が割かれていました。
http://www.docback.org/(リンク切れ)


動物実験という文字も一瞬だけ映ります。でもほんとうは、石油製品からいろいろな化学物質を作るときの「安全性」のいいわけに使われているのが動物実験で、企業の都合よい道具なのだから、もっとこのあたりは突っ込んでほしかったかも~。


きょう、実は映画を観る前にNEDOの新しい試験法開発のための事前ワークショップ?を聞いてきて、「より早く、安く、確実に」安全性を診断できる試験法が望まれている話を聞いてきたばかりなので、いくら動物の使用頭数が減るとはいえ、複雑な気持ちになってしまいました。まさに石油化学産業の欲望を満たすために私たちの税金が使われていくような気持ちとでも言いましょうか……。(ちなみに5億円)


話はそれましたが、映画は最後の方にすこし前向きな展開になって、周囲の人もそこで身を乗り出しているのがわかりました。まだ市民にできることはあるのではないかと。


ただ……現実の生活で企業活動と縁を絶って生活することは、現代社会ではほぼ不可能ですよね……? 自営業だって自由業だって、生活していくために企業とのお付き合いはしないわけにはいかないし、服から何から企業にお世話にならざるをえない。その中でどうやって生きていくべきなのか、もうちょっと答えが聞きたい気持ちになったかも。(誰も完全な解答は知らないのかもしれないけど)

でもまぁとりあえず、最後のテロップにいろいろ見るように流れていたかな?
http://www.thecorporation.com/index.php?page_id=19


これ、会社で働いているときに見たら、きつかったかもしれないなー。一応、企業で働くのが嫌で、最初は一応非営利をうたっているところへ就職した身なので・・・でもそういうところでも、事業活動があって大組織なら、まったく企業活動とやっていることは変わらないことに気がついて、そこにいる意味は失ってしまったけれど。(サヨーナラ)


もっと話はそれるけど、PETAのKFCデモに参加したことについて、「KFC(みたいな有名なところ)で働いている人に悪いじゃない」みたいに言った女性がいて、私はひっくり返らんばかりに驚いたことがある。大企業だから、ブランドだから、だからそこで働いているアルバイトの子たちに気を使えって?? どう考えても、逆だ。「若い子たちよ、マクドナルドやKFCで働くな。搾取されるな、搾取に加担するな。」


そう教えてあげるのが大人じゃないだろうか?



余談ですが、いまの映画館の予告編って、ほんとに何とかしてほしい。どうして「残虐」がエンターティメントになりうるのか、まったく理解できないけれど、他の映画を観に来た人にまで見せるのはさらにヤメテホシイ……。暗いところで、絶叫だの血のりだの眼球だの、一体どうなっちゃってるんだろう?(とはいえほとんど目をそらしていたけど、終わったかな?と思うとまだやってたりとかして……いやーん) ある意味、平和なんだろうね、、日本……。


これ、ある程度「企業の残虐」を覚悟して来た人には仕方ないのかもしれないけど、「ダライラマの般若心経」の上映のときも見せてるんだろうか??(ギャップが……)